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畑恵のブログです

日本の科学技術、その復興に向けて 〜「基本問題小委員会」とりまとめ(2)

(前略)

 種が発芽しその芽が育つ健全な大地が無ければ、健全な「科学技術の樹」は育たず、社会を豊かにするシーズやイノベーションといった果実も生まれない。
  
またそれぞれの樹(研究分野)が育ち立派な森(科学技術立国)となるためには、成長が早く成果が分かりやすい針葉樹と、成長に時間はかかるが多くの実りをもたらす広葉樹が共存し、多様な生物が互いに支え合い、つなぎ合う生態系の構築が必須である。
  
 同時に、大きな果実を得るためには、無数についた若実や若木(研究萌芽)から最後まで育て上げる候補を選ぶ、「目利き」が欠かせない。
  
 技術と経験に裏打ちされた摘果や間伐作業(適正な評価)と、的確な施肥(予算投入)や成熟期間(研究期間)が揃うことにより、真に豊かな実りはもたらされる。
  
 有能な経営者は同時に優秀な目利きであり、必要と判断すれば赤字に耐えて研究費を長期間に亘り投じ、その結果として高い企業業績を上げる。
  
 彼らは、好奇心に突き動かされ“科学する心”、自由な発想、知の多様性なくして、イノベーションはないことを知っており、イコールパートナーとしての研究者へのリスペクトを忘れない。
  
  
 「明治神宮の森」は、木々の植生に精通した専門家たちが描いた将来予想図に基づき、100年かけて人工的に作られた自律的な永続林である。
  
その成功の要は、「すべて針葉樹を植えよ」という当時の総理の指示にもかかわらず、科学的根拠に基づいた専門家の進言の通り、多様な樹々を植え育てるよう導いた政策担当者たちの、高い見識と国の将来を思う責任感にあった。
  
  
 小さな失敗への恐れから挑戦や改善を忌避し、国家100年の計をおろそかにして 短期的成果に走り、基礎・基盤の育成や整備を怠ることは、国家戦略として最も愚策である。





全文はこちらをご覧下さい。
https://ameblo.jp/japanvisionforum/entry-12457879490.html



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プロフィール

HN:
畑恵
性別:
女性
自己紹介:
作新学院 理事長
学術博士[科学技術政策](Ph.D. in Science Policy)
“Galerie du Temps” 代表

元参議院議員
元NHKキャスター

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